Xserver(レンタルサーバー)には、WordPressを自動インストールする機能があらかじめ備わっています。それを使えば、ほんの数クリックでWordPressが設置できてしまいます。ほんとうに簡単です。
しかしここでは、サーバーとWordPressの関係を理解するため、まずは手動でのインストールから始めてみましょう。
以下では、Xserverの公式マニュアル「Xserver >> マニュアル >> インストールについて >> 手動インストール >> WordPress 日本語版」 を基にして、私なりに手順及び考え方をまとめてみました。
https://www.xserver.ne.jp/manual/man_install_word.php
そして最後に、自動インストールについても書いておきます。
Xserverの公式マニュアル「Xserver >> マニュアル >> インストールについて >> 自動インストール >> WordPress 日本語版」
https://www.xserver.ne.jp/manual/man_install_auto_word.php
このページの目次です
WordPressのファイル一式と運用先のサーバーを準備する
WordPressは、大きく分けると2種類のデータで動いています。データベース(MySQL)とそれ以外のファイルの二つです。
データベース以外のファイル一式は、その最新版(パッケージ)を日本語公式サイトからダウンロードして使うことができます。
手順1)WordPressパッケージを日本語公式サイトからダウンロードして、解凍する
まずは何をおいても、WordPressのファイル一式を入手しなければなりません。
WordPress日本語ローカルサイトを開きます。
ダウンロードの項に、以下の説明があります。
「最新の WordPress 日本語版 は右のダウンロードボタン、または直リンク(latest-ja.zip / latest-ja.tar.gz)よりどうぞ」
まず最初は、上記の説明に従って、リンクボタン(あるいは直リンク)をクリックします。
例えば、「WordPress 4.8 をダウンロード」ボタンをクリックすると、「wordpress-4.8-ja.zip」ファイルがダウンロードされます。(2017/07/06現在)
次に、ダウンロードしたファイル(zipファイル、圧縮ファイル)を解凍します。
解凍作業が完了すると、「wordpress」フォルダが作られ、そのフォルダ内には、さらにフォルダ3つ(「wp-admin」、「wp-content」、「wp-includes」)と、index.phpなどのファイルが入っています。
手順2)ドメインの追加設定(独自ドメインで運用する場合)
Xserver(レンタルサーバー)で独自ドメインを利用するには、ドメインの追加設定をする必要があります。
なお、ドメイン設定を行うには、事前にドメインを取得(所有)しておく必要があります。
エックスサーバー(Xserver)>> InfoPanel >> サーバーID選択 >> サーバーパネル、ログイン
ドメイン >> ドメイン設定
ドメイン追加設定、追加設定(確認)
作業が完了すると、サーバー内に独自ドメインと同じ名前のフォルダが作成されます。そしてそのフォルダの中には「public_html」フォルダが入っています。
手順3)WordPressファイルのアップロード(FTPソフトを使う)
手順1でダウンロード・解凍済みのWordPressファイルをサーバーにアップロードします。
WordPressのファイルは、以下のフォルダに入っています(既述)。
wp-adminフォルダ
wp-contentフォルダ
wp-includesフォルダ
また、上記フォルダの外にindex.phpファイルなどもあります。
上記フォルダ(あるいはファイル)を、そっくりそのまま、Xserverのpublic_htmlの下に設置します。
(参考:サブ〈フォルダ〉wpなどを作ってそこに設置する方法もある)
http://example.com/の場合、
FTP上での設置先は、http://example.com/public_html/です。
(参考:〈サブフォルダ〉wpを作成する場合、http://example.com/public_html/wp/)
http://test.example.com/の場合(〈サブドメイン〉test)、
FTP上での設置先は、http://example.com/public_html/testです。
データベース(MySQL)の準備
WordPressは、大きく分けると2種類のデータで動いています。データベース(MySQL)とそれ以外のファイルの二つです。
データベース(MySQL)以外のファイル一式は、その最新版(パッケージ)をWordPress日本語公式サイトからダウンロードして使うことができます(既述)。そして、WordPressを運用するには、WordPressのファイル一式に加えてデータベース(MySQL)も必要となります。
手順4)新たなデータベースの作成
新たなデータベースを用意(作成)します。
エックスサーバー(Xserver)>> InfoPanel >> サーバーID選択 >> サーバーパネル、ログイン
データベース >> MySQL設定
MySQL追加タブ ⇒ 「MySQLデータベース名」設定・追加
MySQLユーザ追加タブ ⇒ 「MySQLユーザID」設定・追加(パスワードも設定する)
MySQL一覧タブ
⇒ 該当するデータベースを選択
⇒ アクセス権未所有ユーザの中から、アクセス権を設定したいユーザーを選択・追加する
⇒ 該当するデータベースの中に、アクセス権を設定したいユーザー(アクセス権所有ユーザー)が追加される
MySQL5.7 ホスト名を確認しておく(例えば、mysql****.Xserver.jp)
設定ファイル「wp-config.php」の新規作成、そしてインストールの完了
手順5)wp-config.phpファイルの作成
データベース(例えば、example_wp1)は、レンタルサーバー(例えば、mysql****.xserver.jp)内に保管されています。そして、該当するデータベースにアクセス権を設定したユーザー(アクセス権所有ユーザー、例えば、example_wp1)、及びアクセス権所有ユーザーのパスワードを使って管理します(ひも付けられています)。
1)MySQLデータベース名(例えば、example_wp1)、利用するデータベース名
2)MySQLユーザーID(例えば、example_wp1)、アクセス権のあるユーザー名
3)データベースのパスワード(MySQLユーザーIDのパスワードのこと)、アクセス権のあるユーザー名のパスワード
4)MySQLホスト名(例えば、mysql****.xserver.jp)
wp-config.phpファイルは、これらの設定をあらかじめ書き込んでおくためのファイルです。WordPressは、この「wp-config.php」ファイルがないと動きません。そして、WordPressを設置したばかりの初期状態では、このwp-config.phpファイルは存在しません。そこで新たに、wp-config.phpファイルを作成する必要があります。
その方法は以下のとおりです。
WordPressファイルのアップロード完了後、例えば、URLにhttp://example.comと入力します。すると、「MySQLデータベースに接続するための情報を入力する画面」が表示されます。
以下の項目を設定します。
1)データベース名 ⇒ MySQLデータベース名(例えば、example_wp1)、利用するデータベース名
2)データベースのユーザー ⇒ MySQLユーザーID(例えば、example_wp1)、アクセス権のあるユーザー名
3)データベースのパスワード ⇒ MySQLユーザーID(例えば、example_wp1)のパスワード、アクセス権のあるユーザー名のパスワード
4)データベースのホスト名 ⇒ MySQLホスト名(例えば、mysql****.xserver.jp)
5)テーブル接頭辞 ⇒ 通常はデフォルトのまま
設定終了後、「作成する」ボタン ⇒「インストールを実行しましょう」ボタンをクリックします。これで、wp-config.phpファイルが新たに作成され、そのファイルの中には「MySQLデータベースに接続するための情報」が書き込まれています。
なお、wp-config.phpファイルは、「public_html」フォルダにある「wp-config.org」ファイルをテキストエディタで開いて編集しても作成することができます。
注:この項目設定を誤ると「データベース接続確立エラー」ですと叱られます。画面は真っ白いままとなってしまい、WordPressで何も表示されなくなってしまいます。慎重に入力をします。
手順6)インストールの完了とWordPress管理画面の表示
引き続き、ブログタイトルとメールアドレスを入力します。入力後、「WordPressをインストール」ボタンをクリックします。
「成功しました!」のメッセージが表示されると、インストール完了です。インストール完了時に、先ほど入力したメールアドレス宛てに、ユーザ名とパスワードが送信されます。以上でWordPressのインストールは完了です。
「ログイン」ボタンをクリックして、ログイン画面に移動します。ユーザー名とパスワードを入力してログインします。WordPressの管理画面が立ち上がれば、全ての設定は完了です。
WordPressを自動インストールする
XserverでWordPressを導入するには、自動インストール機能を使うこともできます。やり方は非常に簡単です。
手順2)ドメインの追加設定(独自ドメインで運用する場合)
上記、手順2)のとおりです。
手順7)WordPressを完全に自動でインストールする
自動インストールでは、WordPressのパッケージ(日本語)を自分で用意する必要はありません。WordPressのデータ一式が自動でインストールされます。さらに、データベースも自動で生成された上で、設定ファイル「wp-config.php」も自動で作られます。
エックスサーバー(Xserver)>> InfoPanel >> サーバーID選択 >> サーバーパネル、ログイン
自動インストール >> クリックする
ドメインが複数ある場合には、「ドメイン選択画面」が表示されるので、WordPressを導入するドメインを選択する。
「自動インストール」画面が表示されるので、「プログラムのインストール」タブをクリックする。
「WordPress日本語版」⇒ 「インストール設定」ボタンをクリックする。
WordPressのインストール設定を行ないます。
インストールURL ⇒ 空欄ならば、独自ドメイン名でWordPressが立ち上がるようになる
ブログ名 ⇒ ブログのタイトル
ユーザ名 ⇒ 「WordPress管理画面」へのログインユーザ名
パスワード ⇒ 「WordPress管理画面」へのログインパスワード
メールアドレス ⇒ 連絡先メールアドレス
(設定完了後、上記設定項目がメールで送られてきます - 重要)
データベース ⇒ 「自動でデータベースを生成する」チェックを入れる
インストール(確認)→ インストール(確定)
以下の画面に変ります。
WordPress のインストールを完了しました。
http://*****.com/wp-admin/
からアクセスし、以下の情報でログインしてください。
ID:akimasa
PASSWORD:********(先ほど設定したパスワード)
http://*****.com/wp-admin/からアクセスすると、ログイン画面が表示されます。
ユーザー名(上記ID)とパスワード(上記PASSWORD)を入力してログインします。
WordPressの管理画面が立ち上がれば、全ての設定は完了です。
参考)既に作成済みのデータベースを利用する場合
なお、インストール完了直後の画面(上記)の下段には、下記情報も表示されています。MySQLデータベースの取り扱いには欠かせない情報ですので、紛失しないようにメモをしておきましょう。
※以下のMySQLデータベース、MySQLユーザを作成しました。
MySQLデータベース:akimasa_wp1
MySQLユーザ:akimasa_wp1
MySQL接続パスワード:********(自動で設定されます)
このように、WordPressの完全自動インストールでは、データベースも自動で作成されます。もしも、何らかの理由で既に作成済みのデータベースを利用したい場合には、WordPressのインストール設定で、「自動でデータベースを生成する」チェックをはずします。
そして、データベースの各項目に以下のように記入します。
1)データベース名 ⇒ MySQLデータベース名(例えば、example_wp1)、利用するデータベース名
2)データベースユーザ名 ⇒ MySQLユーザーID(例えば、example_wp1)、アクセス権のあるユーザー名
3)データベース用パスワード ⇒ MySQLユーザーID(例えば、example_wp1)のパスワード、アクセス権のあるユーザー名のパスワード
以上です。