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世界中の全てのIPアドレスやドメインは、ICANNで管理されている
世界中の全てのIPアドレスやドメインは、ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)という国際的な非営利組織で管理されています。
そして、このドメインに関する情報の新規登録や変更を行う権限を持っているのが、ドメイン管理会社(レジストラ)です。
したがって、ドメイン(独自ドメイン)を取得しようと思えば、ドメイン管理会社(レジストラ)を通して取得することになります。そして取得後は、そのドメインを管理会社に預けて管理してもらうことになります。つまり、独自ドメインといえども、ドメインの所有者が自分一人で管理することはできません。
例えば日本の場合、ドメイン管理業務を行うためには、「指定業者」の認定を受けなければなりません。「指定事業者とは、株式会社日本レジストリサービス(JPRS)が契約に基づき認定した「ドメイン名登録申請やDNS登録申請などの取り次ぎを行う事業者」のこと」で、JPRSのビジネスパートナーという位置付けになります。
指定業者としては、お名前.com、ムームードメイン、バリュードメイン(いずれもGMOグループ)やエックスドメイン(エックスサーバーの関連会社)などがあります。
ドメイン管理会社(レジストラ)は変更することができます。このレジストラ(管理会社)の変更のことをドメイン移管(トランスファー)と言います。
ドメイン移管(トランスファー)の手順について、簡単にまとめておきます。
現在のドメイン管理会社での手続き(gTLDドメインの場合)
注)gTLDドメイン:「.com/.net/.org/.info/.biz」などで終わるドメインのこと。
注)JPドメイン:.jpで終わるドメインのこと。
1)移管条件を確認する
取得後60日未満のドメインは移管することができません。ドメイン移管を実行するには、登録後60日経過していることが条件になります。
2)契約者のドメイン登録情報を確認する
新しいレジストラ(移管先のドメイン管理会社)に対して、契約者のドメイン登録情報を契約者自身で知らせる必要があります。担当者名・住所・電話番号などを事前に正確に確認しておきます。
3)移管申請(現ドメイン管理会社に対して)
ドメインロックを解除する
ドメインロックとは、不正なドメイン移管を防ぐ目的で、ドメインにロックがかけられた状態のことを言います。もしロックがかかっていた場合には、このロックを解除しないと、現在のドメイン管理会社から新しいドメイン管理会社にドメインを移管することはできません。
whoisプロテクトを解除する
whoisプロテクトとは、whois情報を不正に書き換えられないための制限のことを言います。プロテクトがかかっていると移管が行えません。
AuthCodeを確認する
AuthCodeとは、不正なドメイン移管を防ぐためにドメインに割り当てられているコードです。ドメイン移管に当たっては、新しいドメイン管理会社からAuthCodeの確認を求められます。AuthCodeの確認は、現在のレジストラで行うことができます。(以下は、お名前.comの場合)
1)お名前ID、パスワードにて「お名前.com Navi」へログイン
2)お名前.com Navi TOPの「ご利用状況」カテゴリより、
「ドメイン一覧」をクリックする。
3)該当のドメインが表示されので、対象ドメインのリンクをクリックする。
「ドメイン詳細」の中で、Authcodeを確認する。
注)JPドメインには、AuthCodeがありません。その代わり、REG-ID(登録者番号)が設定されています。
通常は、新レジストラからREG-IDを求められるケースは少ないようです。つまり、その分だけレジストラ移管が簡単になります。もしも、REG-IDを確認する必要が出てきたら、以下のようにします。(お名前.comの場合)
1)お名前ID、パスワードにて「お名前.com Navi」へログイン
2)お名前.com Navi TOPの「ご利用状況」カテゴリより、「ドメイン一覧」をクリックする。
3)該当のドメインが表示されので、対象ドメインのリンクをクリックする。
「ドメイン情報 (Whois情報)」>>「登録者情報」をクリックして開く。
一番上の行に、REG-ID情報がある。
新しいドメイン管理会社での手続き(エックスドメインの場合)
4)移管申請(新ドメイン管理会社に対して行う)
移管申請は、新ドメイン管理会社に対して行う。
Xserverアカウント画面で、「サービスのお申し込み」から入る。
(エックスドメインは、Xserverの関連会社)
5)料金のお支払い/請求書発行
まず最初に、料金の支払い(クレジットカードが標準)を行わなければならない。
6)新ドメイン管理会社に移管する作業が行われる
料金の支払いが終わると、新レジストラ(Xserver)から「ご利用料金お支払い確認のお知らせ」メールが届く。
しばらくして、旧レジストラ(お名前.com)から「トランスファー申請に関する確認のご連絡」メールが届く。
これは、新レジストラから旧レジストラに連絡があった結果届くもので、メールの中で、トランスファーを「承認する」。
折り返し、旧レジストラ(お名前.com)から「トランスファー申請承認のご連絡」メールが届く。
これは、トランスファー申請の承認処理が完了したことを知らせるものです。
料金支払いから1時間程度です。
Xserverアカウント画面で「ドメイン一覧」を確認すると、操作メニュー「移管申請」となっている。
「移管申請」ボタンを押すと、移管中であることが分かります。ICANNとの間でやり取りがされているものと思われます。
7)移管完了のメールが届く
Xserverから「ドメイン移管完了のお知らせ」メールが届く。
料金支払いから丸1日と少し経っていました。これで全ての作業が完了したことになるはずです。
ちなみに、URLを打ち込んでみると、「このドメインは、お名前.comで取得されています」と表示されます。いかにもしつこい。