Amazonカスタマー・レビュー

1)商品販売ページを表示する

例えば、下記URLを入力して、商品販売ページを表示する。
www.amazon.co.jp/dp/B00V2CRN9G

注)以下はその一部のみ表示。
なお、Kindle版(電子書籍)、ペーパーバックのどちらが表示されていてもOK。

2)カスタマーレビュー欄への入り口を見つける

商品販売ページ(縦長)の中ほど左側に、下記の欄があることを確認する。
「カスタマーレビューを書く」をクリックする。
⇒(カスタマーレビュー欄を表示する)

3)カスタマーレビュー欄が表示される

(1)公開名(本名またはニックネームなど)を確認する

ここでは、最上段の「akimasa21」が、公開名として表示されることを示している。
それまでのamazon様との関わり方によって、表示のされ方は異なるかもしれない。

さて、この「akimasa21」を、書き換えることができる。
「編集する」ボタンをクリックして、書き換え作業をする。
本名以外、あるいはそのほかのSNSで使用していないニックネームなど、
公開されても不都合のない名前に、自由に書き換えることができる。

————————————–

(2)公開名(本名またはニックネームなど)を変更する

書き換え作業が終わったら、「保存」ボタンを押す。

————————————–

(3)商品をレビューする

上記と同一ページ(商品レビュー欄)で、商品のレビューをする。

総合評価:

星5つ(満点)だと、とてもうれしい。
ちょっと不満があっても、星4つにとどめてほしいな。
星3つで、最低の評価らしい。(星2つ以下は、あり得ないレベル)

レビュータイトル:

何かキャッチコピーを!

レビューを追加:

例え1行でも書き込んでもらえると、泣いて喜びます。

投稿:

締めくくりに、「投稿」ボタンを押すことをお忘れなく!

以上です。ありがとうございます。

記者ハンドブック(新聞用字用語集)第14版発行

中国新聞「天風録」を読む

中国新聞(中国新聞社:本社広島市)の一面コラム(毎朝掲載)に、「天風録」(480字程度)があります。かなりの人気で、天風録書き写しノートが発売されているくらいです。「天風録」の文章を書き写すことによって、集中力、国語力、そして時事力を高めて、〈なりたい自分になるために、夢をかなえる力をつけよう〉(中国新聞社)というわけです。

2022年4月5日付け「天風録」を読むと、同紙では、前日(4月4日)から「用字用語の基本ルールを6年ぶりに一部で変更した」とあります。具体例として、以下の2点が挙げられています。

  1. 新)初心に返る←旧)初心に帰る
  2. 新)看板のかけ替え←旧)看板の掛け替え

6年ぶりの変更ということでピンときました。共同通信社『記者ハンドブック(新聞用字用語集)』(第14版)が、ちょうど6年ぶりで改訂版(2022年3月15日発行)を出したところだからです。中国新聞社も多くの報道機関と同様に、記者ハンドブックを一つの指標としながら独自の用字用語を整備しているはずです。

記者ハンドブック(第14版)の「まえがき」には、次のような一文があります。「今回の改訂では、使い分けに迷う「異字同訓」の一部漢字の平仮名使用を拡大して用例を整理したほか、語義、注釈も見直して使いやすさを意識しました」。

初心に返る

上記の「語義、注釈も見直して」に当たる変更と考えてよいのでしょう。

記者ハンドブック(第14版)を見ると、「かえす・かえる」の項に、「初心に返る」が載っています。同(第13版)では、同じく「かえす・かえる」の項に、「初心に帰る」となっています。それぞれの具体的な説明は、以下のとおりです。

  1. 第14版:返〔主に事物が戻る〕、〔元の持ち主や元の状態などに戻る〕「初心に返る」
  2. 第13版:帰〔主に人に〕初心に帰る

看板のかけ替え

上記の「使い分けに迷う「異字同訓」の一部漢字の平仮名使用を拡大して用例を整理した」に当たる変更のようです。

記者ハンドブック(第14版)には、「かかる・かける」の項に、「額をかけ替える」の用例が載っています。

  1. 第14版:掛〔一般用語〕、〔注〕「引っかかる、及ぶ、作用する」など幅広い語義で使われる。漢字書きで問題ないが、慣用で平仮名書きを広く用いる。「額をかけ替える」など

そのほか、第13版の「襲い掛かる、通り掛かる、取り掛かる、押し掛ける」などの「掛かる」あるいは「掛ける」が、第14版では、平仮名書きで、「かかる」あるいは「かける」となっています。つまり、第13版で〔慣用で平仮名書き〕とされていたグループに、第14版では、かなりの用例が新たに付け替えられています。

記者ハンドブック(第13版)では、「かかる」と「かける」の2つの項に分けていたのが、第14版では「かかる・かける」の項一つになってすっきりした形になっています。ただし、全体としての用例の数はその分少なくなっているので、第13版を参考にしながら、第14版の趣旨に沿って自分なりの用字用語を整理し直すとよいかもしれません。

もちろん、第14版でも「漢字書きで問題ない」としているのであり、要は自分用の用字用語を統一して、文章全体を読みやすく、しかも分かりやすいものにすることが大切になります。

使えるレファ本

私の最近の参考書(2017年3月)

廣瀬菊雄『公用文の基礎知識』矯正協会(1992年)、改訂増補版(2012年)有り
ぎょうせい公用文研究会『最新公用文用字用語例集』ぎょうせい(2010年)
『記者ハンドブック新聞用字用語集』共同通信社(2016年)

以下本文、参考:日垣隆著「使えるレファ本150選」ちくま新書575(2006年)

日本語の正しい表記と用語の辞典 第二版

講談社校閲局・編、講談社(1992年)
1983年5月10日 初版発行
1992年11月20日 第2版第1刷発行
2006年12月25日 第2版第15刷発行

帯から:
原稿・作文・レポート・論文 大幅改訂 第二版
正確でわかりやすい文章を書くための辞典
学生・ビジネスマン・マスコミ関係者必携

主な内容(帯から):
原稿整理の必要性とそのポイント
表記規準
用字用語集
数字の書き方
外来語の書き表し方
謝りやすい慣用語・慣用句
「主な年中行事」など便利な諸資料集

日垣 p.125
前項の新聞社発行のもの(Web作者注:「記者ハンドブック」「朝日新聞の用語の手引」「毎日新聞用語集」)は、誰が書いても同じ用字用語になるための内規であるのに対し、出版社では外部の筆者の多様なスタイルを前提とせざるをえないため、日本語文化を破壊してまで単一化に励む路線とは無縁(である)。

公用文表記の基礎知識

廣瀬菊雄(ひろせ・きくお)著、矯正協会(1992年)
平成4年12月18日 発行
平成19年1月1日 第5刷発行
(リスト外)

廣瀬 p.1
行政機関が作成する公用文は、厳格に「公用文における漢字使用等について」等によらなければならない。この点,「常用漢字表」を漢字使用の目安とし,送り仮名にも「許容」を用いるなど,柔軟な姿勢で臨んでいる新聞・放送とはその立場を異にするものである。
(送り仮名にも「許容」を用いるなど・・・・・むしろ、公用文でみられる傾向ではないのか)

『塩野義製薬MR生活42年』(第二版)を出版しました

塩野義製薬MR生活42年
~ある医薬情報担当者の半生~
2015年4月19日(初版発行)
2016年4月6日(第2版発行)

注:2017年6月10日発行(第三版)有り
(最新版:2017/11/26改定)

ほぼ一年ぶりの改訂です(初版:2015年4月19日発行)

私は、この度『塩野義製薬MR生活42年』(第二版)を出版することによって、EWA(日本電子出版作家協会、代表理事・細田朋希さん)公認エストリビューター(総合電子出版代理人)として認定されました。つまり、EWAによるテンプレートを使って自ら編集・製本・出版することで、プロのエストリビューターとしてのスタートを切ることができました。

本書(第二版)では、表紙(カバー)はプロのデザイナーさんにお願いしました。かなりイケてる感じで気に入っています。また、本書(第二版)の内容は以下の項目を新たに付け加えて充実させました。

ペニシリンショック事件、ケフラールの安全性調査(概要)、塩酸バンコマイシンTDMソフト(使い方)、モルヒネ中毒(依存症)に対する誤解、そして、クレストール(PRIME試験の概要)などです。

つまり、抗生物質によるアナフィラキシーショック、TDM(治療薬物モニタリング)ソフトの使い方、オピオイド薬の適正使用、さらには欧米人と日本人(アジア系)との薬物動態の違いなど、楽しく読んでいただけるものと信じています。

私の思いを込めた決定版です

前作をお読みいただいている方には、ぜひ新版へのアップデートをお勧めいたします。表紙(カバー)がクールなのでコレクションとしても楽しいと思います。本文内容は私の思いを込めた〈決定版〉になっています。私の名刺代わりとして正式な電子書籍第一号です。
http://www.amazon.co.jp/dp/B00WF44WIA

新版へのアップデートは無料で行えるはずです。(手順は後述のとおりです)

その他、自作のテンプレートを使用してすでに出版している『サリドマイド事件』と『細見谷渓畔林と十方山林道』(いずれもAmazon Kindle版)については、別途改訂版を検討中です。

新版(改訂版)のダウンロード(旧版をお持ちの方のみ)について

まず最初に、私たちがアマゾンで購入した電子書籍ファイル(本のコンテンツ)は、どこに保存されるのか確認しておきましょう。

私たちがアマゾンで購入した電子書籍ファイル(本のコンテンツ)は、私たち購入者(読者)ごとに用意された「Kindleライブラリ」(アマゾンのサーバー内)に保管される仕組みになっています。つまり、購入者(読者)のパソコンに直接ダウンロードされるわけではありません。

私たち購入者(読者)が読むことができるのは、あくまでも購入者(読者)ごとの「Kindleライブラリ」(アマゾンのサーバー内)に保管された電子書籍ファイル(本のコンテンツ)です。

したがって、新しい電子書籍(改訂版)を読むためには、アマゾンのサーバー内に保管されている電子書籍ファイル(本のコンテンツ)をアマゾン側で更新してもらう必要があります。

その更新手続きは、次のような手順になります。

amazon >> アカウントサービス >> 「コンテンツと端末の管理」ページで、「アップデートがあります」をクリックします。これで、修正版を受け取る(本のコンテンツを更新してもらう)ことができます。つまり、ダウンロードができます。

なおここで、「コンテンツと端末の管理」ページの「設定」タブで、「端末の同期設定 (Whispersync)」をオンにしておけば、自動的に本のコンテンツ(電子書籍ファイル)の更新が行われるようです。

いずれにしても、前作をお読みいただいている方は、ぜひ新版もダウンロードしてみてください。力作ですから。

正誤表

塩酸バンコマイシンTDMソフト

正:初期の〈頃〉は
誤:初期の〈ころ〉は

平成22年11月30日付け内閣告示第2号「常用漢字表」で、新たに196字が常用漢字となりました。その中に、頃(訓読みの「ころ」)があります。私は、最近まで上記改訂常用漢字に未対応の参考書を使っていたため、常に「頃」→「ころ」と書き換える癖がついていたのです。

参考資料(及び引用箇所)

正:「感染症への取組み」『What is SHIONOGI(第1集)』(2011年3月)
誤:「感染症への取り組み」(以下同上)

つまり、シオノギ製薬では公用文の用字用語に従って、「取組み」としているものと思われます。複合語の送り仮名を省いているのです。それに対して私は、ついうっかり、コンピューターの仮名漢字変換のまま見過ごしてしまったようです。ただし、これは新聞など報道関係では一般的な使い方です。

大切なのは、業界ごとのルールに従って全体的に統一された用字用語とすることです。なお、同じ参考資料「ステロイドへの取組み」『What is SHIONOGI(第3集)』(2011年12月)では、私はきちんと正しい書名を引用しています。

その他、取組(相撲や経済用語)とする(送り仮名を省く)場合があります。

参照:
送り仮名の付け方(用語の表記)にも業界ごとにルールがある
http://estributor.akimasa21.net/okurigana

公開日時: 2016年4月30日 10:22:22

送り仮名の付け方、公用文表記の基礎知識を学ぼう

送り仮名の付け方(用語の表記)にも業界ごとにルールがある

木山泰嗣著『弁護士が書いた究極の文章術』法学書院(2009年)を改めて読み返してみました。副題には「誤解なく読み手に伝える書き方のヒント28」とあり、その第17項(pp.113-119)のタイトルは、「業界の決まりを重んじる(用語の表記)」となっています。

木山さんは弁護士です。裁判所に提出する準備書面を書く機会も多いことでしょう。木山さんは、そうした書類を作成するときは、公用文作成のためのルールに従った表記の統一に心掛けるそうです。

なぜならば、そうした書類の読み手は裁判官だからです。裁判官(そして検察官も)は国家公務員であり、公用文表記のルールに従った文章を作成しています。例えば、判決文は公用文表記のルールを厳守して作成されています。

相手方と同じルールに基づいて書かれた文章が、受け入れられやすいのは当然のことと考えられます。だからこそ、木山さんは、裁判関係の文書は公用文表記のルールに従って作成しているのです。

なお、新聞・雑誌・放送などでは、それぞれの考え方に基づき独自のルールを定めています。つまり、公用文とは多少異なった表記を採用しています。

取り消す、取消し、取消訴訟

木山著では、上記の複合語を挙げて、送り仮名の付け方(ルール)について紹介しています。その出典は、廣瀬菊雄著『改訂版 公用文 用字用語の要点』新日本法規(2011年)です。

廣瀬さんは、上記書籍「複合の語」pp.324-331で、「「法令における漢字使用等について」の「2(2)複合の語」ア及びイを理解しない限り、送り仮名の正確を期することはできないので、この理解が極めて大切である」と述べています。

そこで「法令における漢字使用等について」を確認してみると、

複合の語は「ア イに該当する語を除き、原則として、「送り仮名の付け方」の本文の通則6の「本則」の送り仮名の付け方による」としています。つまり「複合の語(通則7を適用する語を除く。)の送り仮名は、その複合の語を書き表す漢字の、それぞれの音訓を用いた単独の送り仮名の付け方による」(「送り仮名の付け方」より)ことになります。⇒ 取り消す(送り仮名を付ける)

「ただし、活用のない語で読み間違えるおそれのない語については、「送り仮名の付け方」の本文の通則6の「許容」の送り仮名の付け方により、次の例に示すように送り仮名を省く」として、いくつかの例が挙げられています。⇒ 取消し(送り仮名を省く)

「イ 活用のない語で慣用が固定していると認められる次の例に示すような語については、「送り仮名の付け方」の本文の通則7により、送り仮名を付けない」として、いくつかの例が挙げられています。⇒ 取消処分(送り仮名を付けない)

資料(公用文の表記に関して)

公用文の表記に関しては次のような各文書があります。
注:平成22年(2010年)

平成22年11月30日付け内閣告示第2号
「常用漢字表」

昭和48年6月18日付け内閣告示第2号
昭和56年10月1日付け内閣告示第3号により一部改正
平成22年11月30日付け内閣告示第3号により一部改正
「送り仮名の付け方」

平成22年11月30日付け内閣訓令第1号
「公用文における漢字使用等について」

平成22年11月30日付け内閣法制局総発第208号
「法令における漢字使用等について」

参考書籍

2016年3月19日 15:46:19

全国遺跡報告総覧:遺跡発掘調査報告書のデジタル化、インターネット発信

Akimasa Net >> エストリビューターへの道

「遺跡データを詳しく記録した発掘調査報告書をデジタル化し、インターネットで発信する取り組みが広がりを見せている。島根大が事務局を務め、国立文化財機構奈良文化財研究所のホームページ(HP)で公開する全国遺跡報告総覧」がそれです。(中国新聞「遺跡発掘報告書ネット配信進む」2016年3月1日付記事)、以上・以下「」内は同記事からの引用。

従来の遺跡発掘調査報告書は、「発行部数は、国庫補助の関係で上限300部(必要に応じて500部まで)。流通範囲が限られ、全国の報告書を網羅的に読むのは難しかった」。それらをデジタル化してネット公開することで、「地域間の比較研究などに活用でき、新たな成果も期待できる」(島根大学図書情報課)としています。

「国も、印刷物での報告書発行を求めてきた」。しかし文化庁でも、「「国もあらためてデジタル技術の活用について方向性を出す時にきている」と語り、近く検討に入る考えを示した」ということです。

「東日本大震災で印刷した報告書が失われたケースもあり、大規模災害に備えたデータ管理が課題に上る」ともしています。

現在の報告総覧(約16,000件)は、各報告書をPDF化したもののようです。これをEPUB(リフロー型)で作成すれば、iPhoneなどでも気軽に閲覧できることになり、専門家はもちろんのこと一般のアマチュア考古学者の利便性も格段に増すことでしょう。

せっかく貴重な資料をデジタル化するのであれば、EPUB形式も視野に入れていただきたいものです。

その他、地方の図書館に眠っている郷土史に関する様々な資料をデジタル化(EPUB化)すれば、相互閲覧の利便性は飛躍的に高まり、郷土史研究の質は大幅にアップするのではないでしょうか。

公開日時: 2016年3月2日 @ 21:57:01

漢字で書くか、それとも平仮名か、公用文の用字用語で確かめてみよう

平仮名書きで、読みやすく論理的な文章を書こう

木山泰嗣著『弁護士が書いた究極の文章術』法学書院(2009年)を改めて読み返してみました。縦書き書籍で、ほとんどの場合に1文1行で完結させ、行頭をそろえて並べた形式の文章になっています。弁護士さんの書いた文章らしく論理的で読みやすい書籍です。

副題には「誤解なく読み手に伝える書き方のヒント28」とあり、その第12項(pp.81-88)のタイトルは「ひらがなと漢字のバランスを意識する」となっています。

そこでは「読み手の立場を尊重した文章というのはひらがなが多い」として、渡部昇一『知的生活の方法』(1967年)、加藤周一『読書術』(1962年)そして岩渕悦太郎編著『悪文』(1960年)からそれぞれ例文を引用しています。

私の手元に今もある梅棹忠夫『知的生産の技術』(1969年)も平仮名の多い文章です。例えば、「まえがき」冒頭は「この本ができあがるまでのいきさつを、かんたんにしるしておきたい」となっています。漢字はたったの一文字だけです。いわゆる〈漢字を開いて〉平仮名書きにしています。木山著のコラム「漢字が多いと黒っぽい?」p.87からすると黒っぽくない文章です。

2016年2月現在から遡ること数十年前の著名な書き手がそろって「平仮名」を多用しているのは象徴的です。そしていずれもロングセラー(もはや古典)になっています。論理的で読みやすいのがその原因でしょう。

公用文のルールに従って読みやすい文章を書こう

木山弁護士によれば、「昔の判決文は漢字が多いですが、いまの判決文は実はひらがなだらけ」だそうです。その理由として「公用文のルールに従うと、ひらがなが多くなるから」としています。公用文の用字用語を勉強することは、論理的で分かりやすい文章を書くのに役立ちそうです。

私は、廣瀬菊雄『公用文表記の基礎知識』(初版1992年)の第5刷(2007年)を持っています。

その中では、「更に」(副詞)と「さらに」(接続詞)の使い分け(p.173)や、「時」(実質名刺)と「とき」(形式名詞)の使い分け(pp.232-233)など、様々なケースについて具体的に詳しく学ぶことができます。(木山さんは、同じ著者の『公用文用字用語の要点』を使っているようです)

廣瀬さんは、『公用文表記の基礎知識』の「はしがき」冒頭で、「行政機関が作成する公用文は、厳格に「公用文における漢字使用等について」等によらなければならない。この点、「常用漢字表」を漢字使用の目安とし、送り仮名にも「許容」を用いるなど、柔軟な姿勢で臨んでいる新聞・放送とはその立場を異にするものである」と宣言しています。

例えば、手持ちの共同通信社『記者ハンドブック』(第12版2010年、第7刷2015年)で確認してみましょう。副詞(p.117)の項をみると、「訓読みのものは平仮名書きを原則とする・・・」となっています。つまり、公用文における「更に」(副詞)と「さらに」(接続詞)の使い分けは、新聞記事の中では存在しないことになります。

「すべて」から「全て」へ

ところで、平成22年11月30日(2010年)、「公用文における漢字使用等について」(平成22年内閣訓令第1号)及び「常用漢字表」(平成22年内閣告示第2号)が定められました。

この常用漢字表の中で「全」に新たな音訓が加わったため、「全て」という表記が可能となりました。ところが、私はしばらく前までその事を知りませんでした。全ての場合に、「すべて」と書いていた(平仮名書き)のです。私の廣瀬菊雄『公用文表記の基礎知識』は、初版1992年(第5刷2007年)だったからです。(2012年6月改訂版あり)

常用漢字表が改訂されていたことには、『最新公用文用字用語例集 ― 改定常用漢字対応』(2010年)を購入(2015/12/16)してから初めて気付きました。『記者ハンドブック 第12版 新聞用字用語集』(2010年)を先に購入(2015/09/14)していたのですが、その時は気付かなかったようです。実は『記者ハンドブック』(2010年)も改定常用漢字対応だったのです。

また最近、2014年2月21日(平成26)には「異字同訓の漢字の使い分け例」(文化審議会国語分科会報告)が発表されています。『これだけは知っておきたい 公用文の書き方・用字用語例集(第2版)』(2016年3月発売予定)では、約7500語を収録した「用字用語例集」に反映させているとのことであり、役に立つかも知れません。

電子書籍では何でも自由に書いてよい、がしかし表記は統一させよう

電子書籍の形で自費出版をする場合、商業出版の場合と違って、著者は自分の思いを何でも自由に書くことができます。これはほんとうに素晴らしいことです。しかしその一方で、独りよがりの内容になってしまうことは避けなければいけません。誤字・脱字は論外です。

その上で、同一書籍内においては表記を統一することが求められます。つまり「文体、漢字の使い方、送り仮名、数字の使い方、外来語の表記などを統一する」ことが大切です。『編集者・ライターのための必修基礎知識』雷鳥社(2015年)

論理的で分かりやすい文章を書くために、「公用文表記の基礎知識」は欠かせません。

公開日時: 2016年2月28日 @ 18:23:00

電子書籍は見た目が9割 特に表紙(カバー)が重要です

電子書籍は見た目が9割

「人は見た目が9割」なんてよく言います。電子書籍もまずは見た目(製本、レイアウトそしてデザイン)が重要のようです。特に電子書籍での表紙(カバー)の重要性はアマゾンKDP自身も書いています。また、その他多くの電子書籍作家の方が表紙(カバー)の重要性について言及しています。

私は昨年(2015年春~夏)数冊の電子書籍(アマゾンKDP)を発売しました。全て自分で作りました。製本、レイアウトはシンプルながら割と良い出来ではないかと思っています。

しかし、表紙(カバー)がなんともさまになりません。私の電子書籍の表紙は、Windows付属の「ペイント」を使って自分で作りました。そのせいかどうか、私の電子書籍はなかなか売れないです。やはりデザインは、能力のある人(プロ)にお願いすべきなのでしょう。

ご自宅に究極の電子書籍出版工房を

一般社団法人日本電子出版作家協会(EWA、代表理事・細田朋希さん)が、新しい公認プログラムを発表(有料)したようです。(以下「」内は、全て引用です)

その冒頭には以下のように書かれています。

「あなたのご自宅(会社)に
究極の電子書籍出版工房を開設して
いつでも好きな時に最高クオリティの
電子出版を行える環境を作りませんか?」

そのために、究極の電子書籍テンプレートを提供するとのことです。

「6年と3,000万円超の事業投資の末に完成した
電子書籍テンプレートと最強製本ノウハウをマスターして
ミリオンセラーを実現する日本最高レベルの
完璧な電子書籍製本をマスターし
あなたの売上・集客・ブランドを劇的向上させるために」

品質は折り紙付きです。

「私のテンプレートは数百名の著者様に提供され、
そこから販売された
電子書籍の流通総数はすでに10万冊を超えます。

もちろん6年間、一度足りとも、
エラーやクレームが起きたことはありません」

ただし、このプログラムでは、申込者ご本人の電子書籍しか作ることはできません。外の人の電子書籍作成をお手伝いする(そしてその対価を得る)ためには、また別のプログラムが用意されています。

自著の改訂版を作成してみよう

私も日本電子出版作家協会(EWA)のプログラムに参加しています。私が参加しているのは、エストリビューター(総合電子出版代理人)を目指したプログラムなので、本来は外の人の電子書籍作成をお手伝いする(そしてその対価を得る)ためのプログラムです。

しかし、まずは既存の電子書籍(自作)のうちの一冊を、テンプレートを基にして作り直した上で、表紙(カバー)をプロのデザイナーさんにお願いして再出版するつもりです。

その過程を順次ご紹介してみたいと思います。

公開日時: 2016年2月18日 @ 23:35

Kindle版と書籍版・私の梅棹忠夫著『知的生産の技術』(岩波新書)

Akimasa Net >> エストリビューターへの道

『知的生産の技術』(書籍版)を大学卒業直前に買った

私が梅棹忠夫著『知的生産の技術』(岩波新書・青版722)を買ったのは、1969年11月5日(昭和44)のことです。大学4年生の時でした。大学近くの瀬川書店(徳島・蔵本駅前)で買いました。岩波新書1冊150円(ほぼ全冊均一)の時代です。

梅棹忠夫著『知的生産の技術』は、岩波書店発行の雑誌『図書』の連載記事「知的生産の技術について」(1965年4月から6回掲載)と、同じく「続・知的生産の技術について」(1968年10月から5回掲載)を元にして新たな章を書き加えるなどして新書にまとめられたものです。

学生時代の私は雑誌『図書』を購読していました。ですから「続・知的生産の技術について」は掲載の都度読んでいました。書籍版は新書になってすぐ買ったように思います。初版は第1刷7月21日(1969年)発行で、第2刷(8月11日付)を買っています。

『知的生産の技術』を読みながら、その後京大カード(後に市販された)を買ったり、新聞を切り抜いて貼り付けるための台紙を注文して作ったり、はては和文タイプライターを買いカーボン紙を敷いて手紙などの複写を取ったりと、私なりに「知的生産の技術」について真似したりしました。

『知的生産の技術』(書籍版)を自炊してiPhoneで読めるようにしてみた

私の『知的生産の技術』(岩波新書)は、数多くの引っ越しでも無くすことなく持ち歩いていました。そして、しばらく前に、いわゆる自炊をしてPDFファイルにしました。最初アマゾンでスキャナ(ドキュメント式)を買い、次に裁断機を買い込んで新書の糊付け部分を切り離して、1枚ごとバラバラにしてスキャンしたのです。

出来上がったPDFファイル(パーソナル・ドキュメント)を、e-Mailの添付ファイルとしてその他の端末(タブレットやスマホ)に送信(Wi-Fi接続必須、件名や、本文は基本的に不要)すると、それぞれの端末のAmazonアプリで閲覧することができるようになります。このサービスのことをパーソナル・ドキュメントサービス(Amazon、無料)といいます。

なお、各端末ごとに固有のe-Mailアドレス(Send-to-Kindle Eメールアドレス)が割り振られており、そのメールアドレス宛てに添付ファイルとしてパーソナル・ドキュメントを送信することになります。また、送信元のアドレスもあらかじめ認証を得たアドレス(承認済みEメールアドレス)しか使うことができません。セキュリティを考えての措置でしょう。

ところで、送信された添付ファイル(パーソナル・ドキュメント)は、初期設定ではKindleライブラリにも保存されるようなっています。

Kindleライブラリは、Amazonからダウンロードした電子書籍(Amazon Kindle本)を保管するスペースでもあります。Amazonのクラウドサービスの一つと言えるでしょう。個人的なPDFファイルを、パーソナル・ドキュメントとして電子書籍と一緒に保管することができる(容量5GMまで)わけです。

パーソナル・ドキュメントの保管状況や各種Eメールアドレスの設定は、以下で確認(変更)できます。

Amazon >> アカウントサービス >> コンテンツと端末の管理 >> コンテンツ・タブ

表示の横に「本」と表示されており、ダウンロードしたことのある電子書籍(Amazon Kindle本)のリストが表示されます。ここで、本⇒パーソナル・ドキュメントにすると、個人的に保管したPDFファイルなど(パーソナル・ドキュメント)を表示することができます。

さらに「設定」タブでは、各端末ごとの「Send-to-Kindle Eメールアドレス」の設定(変更)をすることができます。また、「承認済みEメールアドレス」の追加・削除ができます。

『知的生産の技術』(Kindle版)と比べてみた

今回購入した『知的生産の技術』Kindle版(2015年9月17日発行)は、岩波新書(青版)F93(2015年6月26日第94刷発行)をもとに編集・作成されています。初刷から46年たってもなお増刷されている超ロングセラーと言うことができるでしょう。

さて、私のiPhoneのKindle版(横置きにした場合)は、縦16文字、横18行(縦書き)で大変きれいに表示されています。これに対して、自炊したPDF版では固定された1ページを見るのに上下にスクロースさせなければならないので、かなり見にくいです。

それでもなお、若いころ読んだ本、赤線が引いてあったり書き込みがしてあったりする本を、電子書籍化された原本と読み比べることができるような時代になったとは、やはりグーテンベルク以来560年ぶりの出版革命ということができるでしょう。

公開日時: 2016年2月15日 @ 15:29

アマゾン・オンラインストレージ(プライム会員は無制限のフォトストレージを追加料金不要)

Akimasa Net >> エストリビューターへの道

アマゾン・オンラインストレージ(Amazon Cloud Drive)を利用することにしました。Amazonの安全なサーバー内に用意された5GBの無料ストレージを利用することができるのです。

ストレージの利用に必要なのは、Amazonアカウントだけです。Amazonアカウントでサインインすれば、すぐに利用することができます。

まず、写真、ビデオ、ドキュメント、またはその他のファイルをAmazon Cloud Driveにアップロード(保存)します。保存したファイルは、必要に応じて、いつでもどこからでも見ることができます。任意のコンピューターやタブレットそしてスマートフォンからアクセスすることができます。

それぞれのアプリが用意されています。必要なアプリをダウンロードしましょう。

ところで、アマゾンが最近「プライム・フォト」という新サービスの提供を開始しました。「Amazonプライム会員なら、写真データを追加料金なしで好きなだけAmazon Cloud Driveに保存できる」ことになりました。

アップロードした画像はオリジナルのまま保存されます。ファイルサイズの大きいRAWデータ(対応機種に一部制限あり)や高解像度ファイルについても同様です。なお動画については、アップロードできる容量がトータル5GBまでという制限があります。

Amazonプライムとは、3,900円(税込)の年会費で、お急ぎ便やお届け日時指定便を追加料金なしで無制限に使えるほか、さまざまな特典を受けられる会員制プログラムです。利用しない手はありません。

最後の編集:2016年2月8日 5:06PM